濡れた瞳

13/July/2025 in Kraków

*English ver

数日前、マーケットスクエアで、女性と視線が一瞬交わった。向こうは、私の服装に目をとめたといった風の視線。彼女の黒い瞳は濡れていた。南欧から来たような、やや焼けた肌に、黒の髪の、観光客風の女性。


一瞬の美だった。刹那の美。捉えることはできない。思い出すことしかできない。記憶の中で繰り返すことしかできない。そして繰り返すたび、霞んでいくしかない美。