歴史を生きる

24/June/2025 in Tokyo

*English ver

「時代」というもの。ある時代の中を生きている者には、その時代を満たし、自分たちを支配・がんじがらめにしいるその空気の正体が見破れない。唯一、時が流れてふり返ったときにだけ見える。それはクネクネと曲がりくねった坂道の形が、歩いているときには分からず、ある頂まで来て、一息つきながらふり返ったときにはじめてわかることと同じだ。

時代の空気、思考様式、感じ方、フレームワーク、regime、体制、system、order、ルール.....。

「時代の空気」を読み解ける、とは、つまりそれが十分な過去になったこと、「歴史」になったということ。

こう考えてきて、最近30代、30代中盤というのは不思議な年齢のように思う。30代とは、自分がたしかにある歴史の中を生きていると初めて実感する年代なのではなかろうか。十分鮮明な過去の記憶(=10代〜20代)を持っている。それを高みから見おろして、当時自分がどのような空気の中を生きていたのかが、見えるようになってくる年代。時代の空気、すなわち歴史が初めて実体験を通して見えてくる年代。

歴史=変化を意識すること。変化を知ること。時の流れの中の変化。否応なく変わっていくものを。

「自分は確かに歴史の中を生きている」という感覚。


History means
seeing transitions & recognising change

Getting older means
— possessing/owning/holding the history
— becoming history oneself