by axxxm
17/September/2024 in Kraków
何の言葉も要らない幸福について語るのは、かなり危険なことである。
―三島由紀夫『太陽と鉄』
午前11時。カフェに来ている。
最近、朝、実に気分がいい。
晴れてる、空気が澄んでいる、朝、というだけで、奇妙なほどうれしさが湧き起こってくる。そして数日前に書いたように、オールドタウンで、きれいな夕暮れの空を見ただけでも妙に幸福になってしまう。
一体これはなんなのだろうか。何度もいうように、何かいいことがあったわけでも、近い未来に明るい前途が見えているわけでもない。むしろ「すべきこと」ができていない状態に、自分自身に対する「憤り」を感じるのが「正しい」はずだろう。
しかし実際に私が感じていることは「幸福」だ。「生きている喜び」とか「生きているだけで幸福」とかの感情が湧いてくる。そしてそれを素直に受け入れて、恥じらいもせずに人に言えてしまう。
外に出て歩いているだけで幸福なので、顔に微笑を浮かべることにまったく苦労を覚えない。実際に私の胸中は躍っているのだから、それをただ顔に表しているだけだ。
ここ1ヶ月ほど、外では笑顔を浮かべることを心がけていたから、こんなに幸福を味わえるようになったのだろうか。