オンナの不安

25/September/2023 in Krakow

*English ver

キスをして、胸に、腹に、脚に、内ももに手をはわせ、拒絶のサインを示さないのを見て、女を立たせ、本格的に服を脱がせようとした時だった。

"Are you sure?"


あの日から一週間ほど経つが、この言葉はいまも、なにかたまらなくエロティックなもののように頭に残っている。

"Yes"と答えたが、私は一体何に対して"I'm sure"だったのだろうか。

そして彼女も、何に対しての"Sure(確かさ)"を私に問うていたのだろうか。


あの問いかけがエロティックに、つまり魅力的に響いてきた理由。

あれが彼女の「不安」から発されていたからだろう。

濃い「不安」の雰囲気が、彼女の言い方とまなざしにあった。

関係を一歩先へ進める不安。

自分は男から求められるに足る存在なのかという不安。

そして、男に肉体を許す不安

……こういった内面の不安を外界に投射し、私にさし向け、私からの言葉によって打ち消したい、打ち消してほしいという、女らしい弱さ、かわいさ、身勝手さ。

つまり「誰か頼る人が欲しい」というオンナの根本原理のひとつ……そして「守ってあげたい」「支えてあげたい」という私の中のオトコの部分に呼応するもの……を、彼女の問いかけのなかに感じ取って、それがエロティックな感触につながっていったのだろう。