こだわり

5/June/2023 in Tokyo

*English ver

「尽くす」「捧げる」「犠牲にする」という生き方にあこがれを見、美すら感じてしまうのは人間として当然なのかもしれない。

人間だけが意志をもって生きていけるのだから。

しかしそれにもかかわらず、自分を含めた世の99.9%の人間はそうは生きず、その時々の流れにただ流されて死んでゆくのだから。

だから一層あこがれは深まる。


人間の生のあるべきひとつの型を、究極の形で体現した一人は三島由紀夫だろう。

三島は国のためでも、憲法のためでも、天皇のためでもなく、自分の美意識に忠実に生き、そして自分の美意識のために死んでいったのだから。


私にとって大切なこと。

それは自分の美学に忠実に生きることだ。

自分の「美」と「醜」の基準に従って生きること。

美しいと感じるものだけを受け入れ、醜いと感じるものはすべて拒絶する。

自分の美学に生きるときにだけ迷いはなくなり、唯一生きていると感じられる。

自分の美学と比べたら他の物事はすべて取るに足らない。

常識の方が、社会の方が、他人の方が、自分の美学よりも大切なんてことはあり得ないのだから。