by axxxm
19/May/2023 in Tokyo
広島ではG7サミットが開かれている。
数日前まで私はたいした関心を払っていなかったが、日増しに報道が増え、今日の夕方にはオンライン参加の予定だったウクライナの大統領が来日すると聞くに及んで、この会議の重要性が突然深まったように思った。
夜には広島の平和記念公園でのG7首脳たちによる献花の映像を見る。
まったく予想していなかった感動があった。
妙にこころを打たれている自分がいた。
しかしなにに対してだろうか?
78年前、敵と味方で戦っていた国々が、その戦争を終結へと導いた地である広島にいることに対してだろうか。
78年経って敵と味方の区別はなくなり、宥和していることに対してだろうか。
78年という長い時間の流れと、それがもたらした「なにか」に対してだろうか。
ウクライナの大統領が来ると知って、こうやって日本も遠くの地の争いにますます巻き込まれていくことを思う。
日本ではいまなにも起きていない。
台湾でも決定的なことは起きていない。
しかし地球の反対側で起きている争いへの関与が、ますます深まっているのである。
それは日本という「大国」の責任でもあるのだろう。
私自身、これまで海外で支障なく過ごせた理由の大きなひとつが、日本が「大国」であることに由来するのは否定できない。むしろ否定する気にもならない。
そのため、その利益だけを吸って、その裏面にある「責任」に異を唱えることはわがままであろう。
しかしそれでも、ウクライナの大統領がはるばる日本にまで来るという報に接すると、大きな一線を越えた感を覚え、そして「引きずり込まれる」といった言葉まで浮かんでくるのである。